こんにちは。スマイレアデンタルクリニック 副院長の小林です。
先週末、アメリカで多くの大学が採用するう蝕(むし歯)管理法『CAMBRA』のセミナーを受講しました。
『CAMBRA(= Caries Management by Risk Assessment)』は、
「むし歯に対するリスクを評価し、その結果に基づいてむし歯を管理しましょう」
というもので、アメリカでは20年ほどの歴史がある予防法です。
簡単に説明すると・・・
まず、むし歯リスクのチェックリストを使い、患者さんの「むし歯を発生させる因子(リスク因子)」と 「むし歯から防御する因子(防御因子)」がそれぞれ何項目当てはまるかをチェックする
そして、リスク因子と防御因子のバランスをチェックがついた項目数で比較し、リスク因子側が多ければ 防御因子側へバランスを傾けるように予防管理する
といった感じの内容です。
この方法は、チェック項目の数とシーソーの図でむし歯リスクを判定するため、患者さんにも目で見て分かりやすいことが利点です。
また予防計画を、「リスク因子を減らすのか?それとも防御因子を増やすのか?」、「どの因子を減らす(または増やす)のか?」などについて患者さんと歯科医師・歯科衛生士で相談して決めることができることも特徴の一つです。
CAMBRAは医学的エビデンスを重視したプログラムで信頼性が高いため、とても有用な方法なのではないかと感じました。
むし歯はできてしまうと元通りに戻ることはないため、予防をしてむし歯を新しく作らない口腔環境にする事を目指しましょう。