| 主訴 | 前歯が欠けた。 |
|---|---|
| 診断名・ 主な症状 |
前歯が欠けたことを主訴に来院されました。歯の状態を確認したところ、歯質の変色が強く、口蓋側(上あご側の裏側)の歯質もほとんど残っていない状態でした。また、感染根管治療が必要な状態でした。 このような症例では、根の治療を適切に行うことに加え、変色した歯を周囲の天然歯になじむ色調に仕上げることが重要です。今回は、歯の状態と見た目の両方を考慮し、ジルコニアセラミックによる修復を行いました。 |
| 年齢 | 50代 |
| 治療内容 | 初診当日は、欠けた部分をコンポジットレジン(CR)で応急的に補修しました。その後、感染根管治療を行い、歯の内部の感染に対する処置を進めました。
コンポジットレジンで補修 口蓋側の歯質がほとんど残っていなかったため、治療の進行に合わせて仮歯(プロビジョナルレストレーション)を作製しました。マイクロスコープで細部を確認しながら形態を調整し、最終的な被せ物に向けて準備を進めました。 ![]() プロビジョナルクラウン作製 その後、歯周基本治療を行い、歯ぐきの状態が安定したことを確認してから、シリコーン印象材で型取りを行いました。最終的な被せ物には、ジルコニアセラミック(プレミアム)を選択しました。 ![]() シリコーン印象採得 適切なマージンが確認できる 今回の症例で特に難しかったのは、歯質そのものの変色が強かったことと、隣の天然歯の色調が複雑だったことです。前歯のセラミック治療では、単に白い歯にするだけでなく、周囲の歯との色合いや透明感、形の調和が大切です。 ![]() セット直前 オーバーブラッシングは認められるが、歯周組織も改善傾向である 変色した歯を修復しながら、隣の天然歯から不自然に浮いて見えないよう、色調や形態に細かく配慮して製作しました。治療後は、周囲の歯になじむ自然な見た目に仕上がり、患者様にも喜んでいただけました。 当院では、前歯のジルコニアセラミック治療において、歯の形だけでなく、変色の程度や隣在歯の色調まで考慮した修復を大切にしています。色合わせが難しい症例でも、できる限り自然な仕上がりを目指しています。 |
| 使用装置 | マイクロスコープ プロビジョナルレストレーション シリコーン印象 ジルコニアセラミッククラウン |
| 治療期間/ 通院回数 |
4か月/13回 (歯周基本治療含む) |
| 費用 | プロビジョナルレストレーション 6600円 ジルコニアセラミッククラウン(プレミアム) 209000円 試適 3300円 セット 6600円 |
- リスク・副作用
根管治療を行った歯は、残っている歯質の量や噛み合わせによって、歯や被せ物が破折する可能性があります。また、根の先の病変が改善しない場合や、再感染が起こる場合があります。ジルコニアセラミックの被せ物も、強い力によって欠けたり割れたりすることがあります。周囲の天然歯と色調を完全に一致させることが難しい場合もあります。治療後も定期的な検診とメンテナンスが大切です。














