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仮歯の役割と注意点

こんにちは。スマイレアデンタルクリニック院長の小林です。

今日は以前勤務していた歯科医院で治療したケースを紹介します。

<患者さん>
20代、女性

<主訴>
左上の前歯にかぶせてある仮歯が気になる

初診時

【初診時】左上の中切歯(向かって右上の真ん中の歯)の仮歯がかなり劣化している

 

<治療期間>
2か月(途中患者さん都合による中断あり、その期間は含んでいません)

<治療内容>
左上の中切歯をジルコニアセラミッククラウンにて治療

<メリット>
ジルコニアセラミックスは天然の歯に限りなく近い見た目を再現できる。
セラミックスはプラークが付きにくいため、歯ブラシできれいにみがきやすい。
セラミックスは劣化しにくい材料のため、何年たってもほとんど変色しない。

<デメリット>
精密な治療をおこなうため、1回の治療時間と全体の治療期間が長くなる。
ジルコニアセラミックスは自費診療のため、費用が高くなる。
セラミックスは強い衝撃を受けると割れることがある。

<費用>
約175,000円
ファイバーコア
ジルコニアセラミッククラウン(スタンダード)

 

こちらの患者さんは仕事の都合により、仮歯の状態のまま治療を4〜5年中断されていました。
仕事がひと段落したので、治療を再開したいとのことで来院されましたが、当初の担当医が退職していたため、私が担当することになりました。

私が担当し根管治療をおこなったあと、患者さんは再び仕事の都合で1年ほど治療を中断し仮歯で生活されていましたが、その後再び治療を再開したところでまず仮歯(プロビショナルレストレーション)を新たに作製しました。

仮歯

プロビジョナルレストレーションを作製

 

プロビジョナルレストレーションで最終的な形態をどのようにするか確認するのと同時に歯肉が被せものと調和した形になるように調整を繰り返し、歯肉が健康な状態になるようにクリーニングとホームケアの指導をしました。

また、自然に見えるように唇とかぶせ物の位置関係などもプロビジョナルレストレーションの段階で患者さんと相談しながら確認し、技工士さんに伝えます。

スマイレアデンタルクリニックではプロビジョナルレストレーションで患者さんに最終的なかぶせ物をイメージしてもらうと同時に、歯肉とかぶせ物が調和するように細かく調整していきます。
そして歯肉が健康な状態になるようにホームケアの指導をしっかりと行います。

治療後、患者さんからは、「今までは歯を隠して笑っていたけれど、歯を出して笑う事が出来る様になった」と喜んで頂けました。

治療後

【治療後】歯肉のラインが周りと調和している

 

治療後2

【治療後】リップラインと歯の位置関係も良好

 

 

仮歯の材料はとても劣化しやすく、変色やすり減りや亀裂などが生じたり、欠けたり、臭いの原因となったりします。
また、もともと仮歯の材料はプラークが付きやすいのですが、材料の劣化によりさらにプラークが溜まりやすくなります。
そのため、仮歯の状態で長期間治療を中断してしまうと、見た目に良くないのはもちろん、すり減りでかみ合わせに不具合が生じたり、プラークの影響などにより歯肉の状態が悪化したりします。
また、プラークなどがむし歯の誘因となり、せっかく進んでいたむし歯や歯の根の治療が振り出しに戻ったり、状態がさらに悪化することもあります。

仮歯を作ることで少し安心するのか、治療を中断されてしまう患者さんが時々いらっしゃいますが、長期間中断していた治療を再開すると大抵は治療のやり直しが必要になります。

状態が悪化して、さらに治療が大変になるケースもあります。

治療の中断はできる限りしないようにお願い致します。

 

こちらの症例はインスタグラムでも紹介しています。

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