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接着性ブリッジの利点

こんにちは。スマイレアデンタルクリニック院長の小林です。

今回ご紹介するのは、下の前歯を昔1本抜いていてそのままにしていたのですが、最近すき間が気になってきたという患者さんを治療したケースです。

<患者さん>
60代、女性

<主訴>
前歯の隙間が気になる

【治療前の状態】右下中切歯相当部にすき間があいている

 

<治療期間>
1か月

<治療内容>
すき間があいている部分の両隣の歯(右下側切歯と左下中切歯)を舌側のみ削って、接着性ブリッジを装着した。

すき間の両隣の歯の舌側をわずかに削ったところ

 

ジルコニアセラミックスの接着性ブリッジで治しました。

 

<メリット>
接着性ブリッジは歯を削る量が少なく済む。
ジルコニアセラミックスは天然の歯に限りなく近い見た目を再現できる。
セラミックスはプラークが付きにくいため、歯ブラシできれいにみがきやすい。
セラミックスは劣化しにくい材料のため、何年たってもほとんど変色しない。

<デメリット>
接着性ブリッジは外れる可能性が一般的なブリッジと比べると高い。
接着性ブリッジは適応できない場合もある。
精密な治療をおこなうため、1回の治療時間と全体の治療期間が長くなる。
ジルコニアセラミックスは自費診療のため、費用が高くなる。
セラミックスは強い衝撃を受けると割れることがある。

<費用>
約310,000円
ジルコニアセラミックス(両側ウイングの接着性ブリッジ)

 

このケースでは、治療法を3通り提示しました。

1つ目はインプラントです。
両隣の歯を削らずに済むのですが、患者さんは外科的処置を負担に感じたため、インプラントは選択しませんでした。

2つ目は一般的なブリッジです。
一般的な方法ですが、むし歯のない健康な両隣の歯をたくさん削る必要があり、患者さんはたくさん削ることに抵抗があったため一般的なブリッジを希望しませんでした。

3つ目は接着性ブリッジです。
接着性ブリッジは一般的なブリッジと比べて歯と接する面積が小さく、簡単に言えばブリッジを歯と強くくっつくボンドのようなものでくっつける治療法です。
しかし、両隣の歯をあまり削る必要がないため、歯に対する侵襲は少なくて済みます。
こちらの患者さんは色々な部分を治療してきたため、もう健康な歯はあまり削りたくないとのことだったため、この方法を選択しました。

【接着性ブリッジの型どり】シリコーンゴムを使って精密な型どりをした

 

【接着性ブリッジ】すき間の両隣の歯にくっつける部分は羽のような形になっている

 

治療前後の写真です。

左が治療前、右が治療後の写真です。
すき間がなくなり、患者さんにもとても喜んでいただけました。
現在は装着して2年経過しましたが、治療後のきれいな状態を維持しています。

【治療後】横から見たところ

 

接着性ブリッジは歯への接着力に依存した治療なので、接着操作が治療の成否を分けます。

接着操作についてはこちら(→「下顎前歯部1歯欠損に対してジルコニア接着ブリッジを応用した症例」)で詳しく説明していますので、興味のある方は参考にしていただければ幸いです。
(専門的な内容になります)

 

歯をあまり削りたくないなどのご希望がありましたらご相談ください。

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