大口駅近くスマイレアデンタルクリニックのブログ

こんにちは。スマイレアデンタルクリニック　院長の小林です。

先日、私が所属しているスタディグループ　” Esthetic Explorers（エステティック・エクスプローラーズ：E.E.）” の定例勉強会に参加しました。

今回の演題は 「時代の変化と補綴オプション選択について」でした。

演者は世界の審美歯科界をリードするBio-Emulationというスタディグループで活躍している二宮先生で今後の審美歯科の方向性を変えるような斬新で刺激的な講演でした。

今回の講演はMIPP（minimally invasive prosthetic procedure：最小限の侵襲による補綴治療）について、つまり、『あまり歯を削らずに冠を被せる治療法』についてのお話でした。

審美歯科では冠の色調を周りの天然歯と合わせるために厚みを多くとる必要があり、そのためには歯をたくさん削らなくてはいけないことが多いのです。そのため、MI（minimal intervention：最小限の侵襲）治療と言われる歯を削る量を最小限にとどめる治療法と結びつけることが今まであまりありませんでした。

しかしMIPPはこの2つの治療法を結びつける考え方で、最近になってはじまった新しい方法です。

MIPPを行うには冠を作る技工士に高度なテクニックが必要であると同時に、歯と冠を確実に接着しなくてはいけません。近年、冠を作る技術と歯と冠を接着する技術が向上してきたため、この方法が実現可能となってきたのです。

『あまり歯を削らずに冠を被せる治療法』であるMIPPはとても魅力的な方法ですが、まだ歴史が浅いため、今後どのように発展していくか非常に興味深いです。